読書2006_ジャンル別(2)

歴史

ローマ人の物語 (11) ユリウス・カエサル ルビコン以後(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (11) ユリウス・カエサル ルビコン以後(上) (新潮文庫)

*1


このジャンルには今のところこのシリーズしか入っていないのでw


でもまじめな話、2006年の一番の収穫はこのシリーズに出会ったことだと思います。
集計時点では文庫23巻(単行本8巻)まででしたが、2007/1/7現在、文庫26巻(単行本9巻)まで読み進みました。


正直なところ、文章はさほど巧いとは思いません。
読みながら所々引っかかりますし、表現の重複やくどいと感じる部分も少なくはないです。
でもそれが些細なことと思えるほどの、圧倒的な「物語」です。


また、このシリーズで書かれているのは、膨大な文献や資料に裏付けされたものではあっても、あくまで塩野七生の手によって再構成された「物語」であることは忘れてはいけないでしょう。
全てを素直に事実として読んでしまうと騙されます。
塩野七生に騙す意図があると言っているのではなく、勝手読みして転んじゃうよ、という意味。
まあ、これくらいの力作にだったら騙されても良いですけどw

脳内キーワード
  • 国家
  • 体制
  • 皇帝
  • 市民
  • 愛国
  • 誇り
  • 品格
  • 民族
  • 国境
  • 軍事
  • 外交
  • 伝統
  • 宗教/信仰
  • インフラストラクチャ
  • メンテナンス


並べるとちょっと危険な香りがしますなw
ノンポリのくせに、らしくもなくこんな事柄について考えちゃいましたよ。
や、それで左右どちらかに寄ったというわけでもないのですが。

蛇足

中学高校で勉強する歴史も、これくらい濃い内容だったらおもしろいだろうなぁ。
というか、ここまでじゃなくても、もう少し掘り下げないと歴史を学んだことにならんのじゃないだろうか?*2


まあ、時間数の制限とか成績をつけるのが難しくなるとかの問題があるから、かなり難しいだろうけど。
下手にやると極端に偏ったものになるだろうし。*3
歴史の教育って、価値観の教育とも重なってしまうから難しいよなぁ。

ほんとに蛇足

私の誕生日と同日に起こったそうです。
私の生まれる1900年ほども前のことですがw

*1:数が多すぎるので、代表してこの巻だけ。

*2:って、これは我ながら言い過ぎか。でも浪人中に世界史に費やした時間を考えると、かけた時間に対して得られるものが小さすぎる気がする。

*3:既に相当偏ってるとも思うけど。